障害児教育に携わりたくて大学で社会福祉を専攻しましたが、祖父が倒れ、想像していた以上に高齢者福祉の態勢が整っていないこと
を知りました。そして、自分にも何かできるのではないかと高齢者福祉を選んだのです。
私が学んだ頃は、まだ社会福祉士の資格がなかった時代です。しかし、福祉は人の生活全体をとらえ、その人らしく生きられるよう環境を調整する考え方は、今も昔もかわらないと思います。
高齢者施設のソーシャルワークは、その方の歩まれてきた人生が大きく影響します。また老い、障害、介護の問題などで生きる意欲が低下している方と向き合います。一人ひとりの想いを尊重しながら、可能性をもって、これからの暮らしを本人や家族と共に考えていきます。ただ、「相手の立場に立つ」のはとても難しいことです。一般的に見るとささいなことでも、本人にとっては重要な問題であることも多く、日々
の仕事の中で感受性が鈍らないよう気をつけています。
ソーシャルワークのひとつに自分を知るということがあります。自分のメガネの色がわからなければ、本当の色がわからないのです。福祉は、人を支援していくことを通して、自分を知り、人として大切なことを学べる仕事だと思います。この仕事を選択し、学び続けていることは私の大切な財産です。