高校生の時、祖母が通っていた病院では、患者である祖母のことは診てくれましたが、介護で疲れている家族に注目してくれる人がいませんでした。この体験が、私が医療ソーシャルワーカーをめざしたきっかけです。

 病院は、救急や療養など、それぞれ担っている機能に違いがあるため、病院ごとに、医療ソーシャルワーカーへの相談内容も異なります。私が勤務する病院は、特別な治療をして、治療後は、他の医療機関に転院するなど、早期の退院が基本となる病院のため、平均在院日数が約2週間と短いのが特徴です。

 退院といっても、障害があったり、継続的な治療が必要だったりと、全員が元の生活に戻れるとは限りません。退院後に大きく変化する人生をどう生きていくか、短い時間で結論を出さなければいけない患者さんも少なくありません。実際、私たちが対応している相談の半数以上が、今後の生活への悩みです。患者さんは一人ひとりが社会的な役割を担っています。そうした一面も理解し、共感し、一緒に考え、最適な生き方を提案するように心がけています。

 この仕事について8年。過去に前例のある相談はひとつもありませんでした。さまざまな人生に触れながら、自分を成長させてくれるのが、この仕事の魅力だと思います。もっと多くの人が医療ソーシャルワーカーを頼りにしてくれるよう、これからも頑張ります。

このページの記載内容は、本協会が朝日新聞朝刊全国版(2008年5月26日・7月29日)に掲載した広告から転載したものです。
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